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金融庁長官

金融商品販売 顧客本位の販売手法を

森金融庁長官=丸山博撮影

 3年目に入った金融庁の森信親長官(60)は毎日新聞のインタビューで、地方金融機関に対し、「体力があるうちに持続可能なビジネスモデルを作るべきだ」と経営の変革を促した。投資信託などの金融商品販売会社には、顧客本位の販売手法への転換を強く求めた。【聞き手・小原擁】

 --就任から3年目に入りました。過去2年の成果は。

 ◆金融機関に「顧客第一」に考えるようお願いしてきた。製造業、サービス業でも、顧客満足度の高い商品、サービスを提供できる企業が伸びている。顧客本位の考え方にのっとって業務運営のやり方を変える金融機関が増えてきたことには勇気づけられる。

 --地方銀行の再編についての考えは?

 ◆低金利下で地域金融機関の経営は苦しい。単に預金を集め、担保や保証のある企業に貸すだけではもうからない。各金融機関が「今後どうやって生き延びるか」を真剣に考え、行動に移すべきだ。銀行業は、(規模が拡大するにつれてコスト効率が高まる)「規模の経済」が働くので、一つの選択肢として統合もある。他方で規模が小さくても顧客本位の安定したビジネスモデルを作っている金融機関もあり、要は経営の質の問題だ。

 --昨年2月に統合合意を発表したふくおかフィナンシャルグループと十八銀行について、公正取引委員会が長崎県での高いシェアを問題視し、審査が長期化しています。

 ◆競争は必要だが、我々は将来にわたって良い金融サービスが適正な価格で地域の顧客に提供されることを重視している。長崎だけではなく、全国で人口が減少していく。人口が減ると、金融機関のサービスが供給過多になり、銀行経営は更に厳しくなっていく。一般論として、統合により生み出される余力を使い、将来にわたって地域の顧客により良いサービスを提供できるなら、地域経済にとってプラスになる。

 --投資信託の販売会社に対し「顧客を第一に考えていない」と指摘しています。

 ◆高齢化が進む中、投資信託は、国民が今ある貯蓄を増やしていく上で非常に重要な商品だ。だが日本では(その時々の流行に合わせた)テーマ型の投信が作られ、2、3年もたつと(買いかえられて)資産残高が半分になるものが多い。しかも売れている投信の多くは販売手数料が3%超と他国と比べて高い。販売会社がどうやって顧客の資産を増やすかに重きを置けば、もう少し違った商品組成と販売のやり方があるのではないか。

 --ITを駆使した金融サービス「フィンテック」にどう対応しますか?

 ◆顧客の利便性向上につながるよう、また、利用者保護上の問題を生じさせないよう、過不足のない対応をタイムリーにする必要がある。IT企業などさまざまなプレーヤーが参入してきており、公的な規制も、銀行業や保険業など業態別ではなく、機能別の対応を考え始める時期に来ている。

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