連載

特集ワイド

「人だかりがする」ニュースを目指して、読み応え十分の記事をラインアップ。

連載一覧

特集ワイド

会いたい・2017年夏/3 阿久悠さん 政治家の詭弁を嘆く

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
=石井諭撮影
=石井諭撮影

阿久悠さん 作詞家(2007年死去、享年70)

 セミが鳴いている。朝からぱらついていた雨も昼には上がった。没後10年になる阿久悠さんの命日(8月1日)に東京・西麻布の長谷寺(ちょうこくじ)を訪ねた。お堂越しに六本木ヒルズが見える。同行願ったのは作家の三田完さん(61)。NHKの歌謡番組のディレクターを経て、15年にわたってヒットメーカーのそばで仕事をしてきた。阿久さんのブレーンだった。業界人というより、漂う雰囲気は長屋のご隠居さん。「セミの声を聞くと、阿久さんを思い出しますね。好きだった甲子園の季節ですし」

 とび色の阿久さんの墓石には「悠久」の2文字が刻まれている。菊の花が手向けられ、まだ線香の煙がのぼっていた。傍らの石碑には<君の唇に色あせぬ言葉を>。2人して手を合わせ、近くのカフェへ入る。コーヒーでもと思ったのに昆布茶ならぬコンブチャなるアメリカ生まれのドリンクしかない。しかもブランデーグラスで。「阿久さん、面白がるだろうなあ。僕が知り合ってからはお酒は飲まなかったんですが、こういうのって場が保…

この記事は有料記事です。

残り2383文字(全文2839文字)

あわせて読みたい

注目の特集