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がんセンター

がん生存率188病院公表 肝、肺で高低差

がんの部位別の5年相対生存率

 国立がん研究センターは9日、がんと診断された人を、治療によってどの程度救えるかを示す「5年相対生存率」について、がん治療拠点の約半数にあたる全国188の病院別データを初めて公表した。肝臓、肺がんの生存率はばらつきが大きい一方、乳がんは比較的小さかった。同センターは「病院ごとの特徴を読み取り、受診の参考にしてほしい」と話している。

 2008年にがんと診断された人で、全国の「がん診療連携拠点病院」など425病院のうち、患者の生死を90%以上把握している209病院の21万4469症例を分析した。このうち、188病院が個別データの公表に応じた。

 病院別に、患者の多い主要5部位のがん(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)の5年生存率をはじめ、患者の年代、がんの進行度を示す病期(ステージ)ごとの患者数などが公表されている。ただし生存率は、治療開始時のがんの進行度や年齢などが考慮されておらず、治療の優劣を示すものではない。

 肺がんは、最も高い5年生存率だった病院が68.9%だったのに対し、最も低い病院は2.3%だった。他の部位と比べステージにより生存率の違いが大きいためで、ステージの進んだ患者は、地域の中核病院に集まる傾向があることなどが考えられる。肝臓がんも71.6%から15.8%と開きが大きかった。

 一方、乳がんは最も高い病院で100%。最も低い病院でも81.7%と公表した全病院で80%を超えた。

 患者数が最も多い大腸がんは、高齢になるほど治療を控える傾向が高く、最も進行したステージ4では、85歳以上の36.1%が「治療なし」だった。

 病院別の生存率の公表は患者団体からの要望などに基づくもので、同センターの若尾文彦・がん対策情報センター長は、今回の集計結果を「患者さんの病院選択に資するものにはまだなっていない」としながらも「病院ごとにどういう患者さんが多いのか、それによってどのような治療成績が出ているのか参考にしてもらえるものが出せた」と話した。【野田武】

 集計結果は国立がん研究センターが運営するウェブサイト「がん情報サービス」内で公開されている。アドレス=http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/brochure/hosp_c_reg_surv.html


5年相対生存率

 がん医療の分野で、治療効果を判定する重要な指標の一つ。がんと診断された患者が5年後に生存している確率(実測生存率)を、一般の日本人全体が5年後に生存している確率で割って算出する。実測生存率から、がん以外の他の病気や事故によって死ぬ割合を取り除いているため、治療でどのくらい生命を救えるかの目安になる。数値が大きければ治療で生命を救える可能性の高いがん、小さければ生命を救うのが難しいがんだと言える。

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