第二次世界大戦末期、米軍の空襲で両親らを失った戦争孤児11人の体験を描いた画文集「もしも魔法が使えたら」(講談社)が刊行された。長い間、身内にすら語れなかった経験が生々しく描かれている。1945年8月に戦闘が終わった後も、悲劇が続いていたことを伝える労作だ。【栗原俊雄】
著者は星野光世さん(83)。大人でさえ生きていくのがやっとの戦中、敗戦直後の社会に、生活力に乏しい子どもたちが放り出された。「もらうか、拾うか、盗(と)って食うか」しかない生活を強いられた(神戸大空襲・山田清一郎さん)。「浮浪児」と呼ばれた子どもたちは警察などに拘束されおりに入れられた。
親戚に引き取られても「親といっしょに死んでくれればよかった」と言われた女児(東京大空襲・吉田由美子…
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