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被災地結ぶ 福島の種、熊本で大輪2000株

テクノ仮設団地で咲くヒマワリと、世話をしてきた吉村静代さん(左)たち=熊本県益城町で7日、福岡賢正撮影

 東日本大震災で大きな被害を受けた福島県から送られた種から育ったヒマワリ2000株が、熊本地震の被災地・熊本県益城町の仮設団地で大輪の花を咲かせている。ヒマワリ栽培は福島の子供たちを支援するプロジェクトだが、一方で満開の花が熊本の被災者たちの心を癒やし元気づけている。11日で大震災から6年5カ月が経過した中、被災地間の交流が深まっている。

     プロジェクトは福島市のNPO法人「シャローム」が企画した。シャロームは、障害者が協力農家の畑でヒマワリを栽培し、種から食用油を作ることを支援していた。しかし2011年3月11日に大震災が発生し、原発事故による土壌汚染で栽培が困難になった。福島県外の支援者から「種を送ってくれればヒマワリを栽培し、油の原料となる種を送り返します」との提案があり、12年から取り組みを開始した。

     県外から種を送ってもらって障害者の仕事を確保するとともに、食用油の売り上げの一部を、福島の子供たちが週末や夏休みに県外で保養する資金に充てる仕組みにした。

     熊本市のグリーンコープ災害支援センター(河添文彦センター長)からプロジェクトの話を聞いたテクノ仮設団地D区画の自治会長、吉村静代さん(67)が趣旨に賛同。荒れ地だった団地入り口の両側を畑に開墾し、6月末に住民ら約20人が幅1メートル、長さ100メートルにわたって福島から送られてきた種2000粒を植えた。

     センターの職員12人と吉村さんが交代で毎日水やりや草取りを担当。人の背丈ほどに育ったヒマワリが8月初めから花をつけだし、満開になった。

     3日に福島から小学5年~中学3年の8人の子供たちが「ひまわり大使」として訪問。「おじいちゃんが野菜を一生懸命育てていたけど、原発事故で売れなくなり、すごく悲しそうな顔をした時に僕もとても悲しかった」などと作文を読んだ。

     吉村さんは「震災が起きた6年半前はまだ幼児や小学低学年だったのに、みんながしっかりと育っている。子供たちの作文を聞いた時は涙を抑えられなかった。できるだけたくさんの種を収穫して、彼らを支援したい」と力を込める。

     7月の九州北部豪雨では福岡、大分両県が甚大な被害を受けた。吉村さんは「ヒマワリを見ているだけで元気になれる。この交流を豪雨の被災地にも広げたい」と話している。【福岡賢正】

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