メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

名車、再び走る 補修や部品再販へ

ホンダ「ビート」
マツダ「初代ロードスター」
日産「スカイラインR32GT-R」
ホンダが再販を始める「ビート」の補修部品の一部=東京都港区で2017年8月9日、和田憲二撮影

 自動車各社が、販売終了から時間がたった「名車」の補修や部品の再販といったサービスを始める。古い車の純正部品は手に入りにくく、望んだ修理ができずに車を手放すファンも少なくない。各社は長く乗り続けてもらうことで車の魅力を訴え、車産業を盛り上げたい考えだ。

 ホンダは1996年末まで販売したオープン軽自動車「ビート」用の部品の注文を23日から受け付ける。ホイール、シートベルト、ヒーター部品など4種類から始め、10月以降はエンジンや内外装部品など70種類を追加する。部品メーカーが金型から作り直す費用もかさむため、価格は量販当時の平均5割増しだという。

 マツダは、98年1月まで販売したオープンスポーツ車「初代ロードスター」を補修する有償サービスを18年初頭から始める。車の状態やオーナーの要望に応じて部品交換や修理、洗浄などを行い、販売当時に近い状態に戻す。広島市の本社に工房を新設。補修サービスで先行するドイツの検査機関から認証を受けた。幌やタイヤ、ハンドルなどのパーツも復刻して18年初頭から販売する。

 日産自動車も、販売を終えた車の部品の再生産・供給を検討中。時期は未定だが、スポーツ車「スカイラインR32GT-R」から始めて、車種を広げていく予定だ。

 現在国内を走っているビートは2万台、初代ロードスターは2万3000台。量販中の車に比べれば、部品は少量生産とならざるを得ず、事業として見た場合「赤字にはならないが収益性は悪い」(ホンダ)という。

 それでも各社が取り組むのは、自社の車に乗り続けたいというファンの声に応えることで、ブランド価値の向上が見込めるからだ。ホンダの家老(かろう)亘・部品部部長は「乗り続ける喜びを最大化することでファンを守り、増やし、ブランド向上の一助にしたい」と話す。マツダの山本修弘(のぶひろ)・商品本部主幹も「長く乗りたいという顧客に感謝し期待に応えたい」と意気込む。

 自動車産業に詳しい佃モビリティ総研の佃義夫代表は「今回サービスの対象になるのは、根強いファンを抱える名車ばかりだ。車好きが多い団塊の世代が魅力を再発見すれば、市場の活性化も期待できる」と指摘する。【和田憲二】

「長く乗りたい」に対応

 生産・販売を終了した自動車の補修部品をメーカーが保有しておく期限を明確に定めた法律はない。各社がそれぞれ独自に判断して部品を保管しているという。10~20年間は部品が残っている例も多いが、一般的に年数がたつほど純正部品は在庫が減っていく。

 古い車を維持して乗り続けたいユーザーは、代わりに市販品を用いたり、中古車や解体業者から純正部品を入手したりする必要がある。そのため、メーカーに部品の販売再開を求める声は根強い。

 一方、ポルシェ、フェラーリ、メルセデス・ベンツなど欧州の高級車メーカーは、補修サービスを導入済み。同じ車に乗り続ける人が多いなど、ユーザーの志向の違いも背景にありそうだ。

関連記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 福井・中2自殺 「怒声、身震いするほど」目撃生徒証言 
  2. 拉致被害者家族 トランプ米大統領と面会へ 11月来日時
  3. 海自 ミサイルの不具合放置 無償の修理期間経過
  4. 東京五輪 終電繰り下げ 最寄駅各社に要請へ 都・組織委
  5. 中国 陳氏、中国副主席に内定 習氏の後継固まる

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]