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土星での新発見、次々と 無人探査機「カッシーニ」20年の軌跡

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 米欧の無人探査機「カッシーニ」が9月15日にも土星の大気圏に突入し、20年間に及ぶ任務を終える。土星の衛星に生命を育む環境が存在する「証拠」を見つけたり、輪の成り立ちに光を当てたりと、数々の新発見を人類に届けてきた。20年の軌跡を振り返った。【阿部周一】

 ●衛星に生命の環境

 カッシーニは1997年10月、着陸機ホイヘンスを搭載して米フロリダ州から打ち上げられた。米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が総額約3500億円を投じた巨大事業。動力源に放射性物質のプルトニウムを積んでいるため、地元では打ち上げの反対運動が起きる中での船出だった。

 2004年に土星の軌道に到着し、05年には土星最大の衛星タイタン(直径約5150キロ)にホイヘンスを突入・着陸させた。氷点下180度の冷たいタイタン表面に液体のメタンやエタンの海があり、それが蒸発して雲を作り、雨となって川へ降り注ぐ--という地球と似た循環現象があることを明らかにした。

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