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「徴用工、個人には請求権」就任100日会見

 【ソウル大貫智子】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日午前、就任100日を迎えた記者会見を開いた。日本の植民地時代の徴用工問題について文氏は「徴用者問題も、(日韓)両国間の合意が個々人の権利を侵害することはできない」と述べ、元徴用工の個人請求権は消滅していないとの立場を初めて示した。韓国政府はこれまで徴用工問題は1965年の日韓国交正常化時に解決済みとの立場を取り、個人請求権問題への言及を避けてきた。国家間で外交的に解決した後も問題は残るとして、日本政府に善処を促す狙いがありそうだ。

 文氏は会見で、慰安婦問題は国交正常化に向けた日韓会談で議論されなかったため未解決との従来の韓国政府の認識を追認。徴用工問題についても2012年、韓国最高裁が個人請求権は消滅していないとの判決を出したことに触れ「両国間の合意にもかかわらず、強制徴用者個々人が三菱(重工業)など(徴用された)企業を訴える権利はそのまま残っているというのが判例だ」と述べた。

 文氏は15日の演説で、徴用工問題と慰安婦問題を並べ「被害者の名誉回復と補償、真相究明と再発防止の約束という国際社会の原則を政府は必ず守る」と徴用工問題でも日本側の対応を求めた。

 ただ、12年の最高裁判決をめぐっては韓国内でも批判があり、最高裁は差し戻し審の判決言い渡しを保留している。

 一方、文氏は北朝鮮の核・ミサイル開発の「レッドライン(越えてはならない一線)」について「大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成し、核弾頭を武器化することだ」と明言。「北朝鮮はレッドラインに近づいている」と危機感をにじませた。また「南北関係改善や核問題解決にプラスになるなら、北朝鮮への特使も十分考慮できる」と述べた。

 今回の会見は、あえて事前に質問を通告しない「脚本なし」のもので、青瓦台(大統領府)は国民とのコミュニケーション重視の姿勢とアピール。朴槿恵(パク・クネ)前政権時代は、事前に記者団が質問内容を青瓦台に通告し、朴前大統領が用意された回答を読み上げる方式で、国民の強い反発を招いた。

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