避難解除地域

家守る苦肉の「柵」 野生動物、駆除に限界

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帰還住民が暮らす民家をイノシシの侵入から防ごうと、約50メートル四方の敷地を丸ごとフェンスで囲う自治体職員たち=福島県浪江町で、尾崎修二撮影
帰還住民が暮らす民家をイノシシの侵入から防ごうと、約50メートル四方の敷地を丸ごとフェンスで囲う自治体職員たち=福島県浪江町で、尾崎修二撮影

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除された地域で、街中にすみ着いた野生動物から帰還者の生活を守ろうと、人家を丸ごと柵で囲う作戦が試験的に始まった。避難指示期間中に市街地で生まれ育った動物の個体数が増え続けた一方で、解除後の住民の帰還率が2割程度と低いことが背景にあるという。駆除にも限界があり、当面、街を動物とすみ分ける試行錯誤が続きそうだ。

 「『人間が檻(おり)に入る』なんて冗談みたいだけど、イノシシの侵入が防げるならありがたい」。避難先から夫と福島県浪江町の自宅に戻った40代女性が、50メートル四方の敷地をぐるりと囲った高さ1.2メートルの鉄製フェンスを見ながら言った。

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