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幹部、違法性を認識

 福岡県福智町が地方自治法で売却を禁じられた「行政財産」である町営住宅を住人の元町議(88)に売却していた問題で、取引に関与した複数の町幹部が違法性を認識していたことが19日分かった。毎日新聞の取材に対し複数の町幹部が「売却に必要な手続きを怠った」などと認める証言をした。嶋野勝町長は「違法とは知らなかった」と釈明している。

 関係者によると、町営住宅は2世帯が入居できる木造平屋1棟で元町議と別の世帯が住んでいた。町は老朽化のため2013年3月以降の協議で15年3月までに元町議へ払い下げることを決定。行政財産である町営住宅を売却するには、用途廃止をして「普通財産」に変えるか、国土交通相から売却許可を得る必要があるため、町が手続きを進めていた。

 しかし、用途廃止をして普通財産に変えるには、町の実務上の取り決めで建物部分を取り壊す必要があり、元町議が所有する増築部分を損傷する恐れがあるため不可能と判断。国交相の売却許可を得ると、元町議と別世帯の居住者が共同購入する必要があり、別世帯の入居者の資力が乏しいため手続きを進められなかったという。

 こうした状況に対して元町議は町に再三にわたって町営住宅の早期売却を要求。嶋野町長は職員に元町議の意向通り早期に売却するよう指示し、最終的には14年12月、必要な手続きをとることなく行政財産のまま元町議に町営住宅の建物を無償譲渡、土地を129万円で売却した。

 売却に関与した町幹部は「必要な手続きを怠り、行政財産のまま売却した」。別の町幹部も「普通財産にするのが面倒だった」と不適切な手続きを認めた。嶋野町長は「手続きについては分からない。職員を信じるしかない」としている。【志村一也】

「普通財産に変更し売却」 町長がHPに反論

 一方、町は18日、町営住宅を違法売却したとする毎日新聞の報道を否定する嶋野勝町長名のコメントを町のホームページ上に掲載した。「払い下げについては、地方自治法どおり『行政財産』から用途廃止を行い『普通財産』に変えて売却した」と説明。しかし関係者によると、用途廃止後に町の取り決めで必要な建物の解体や必要書類の提出をしておらず、普通財産には変更されていなかったという。

 嶋野町長は当初、違法売却の事実を認めて「勉強が足りず反省している」と話していた。毎日新聞はコメントについて町に取材を申し入れたが、町は19日までに応じていない。

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