演劇

チック 広い世界へいざなう躍動感=評・濱田元子

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 少年たちの冒険のキラキラしたまぶしさ、そして思春期の切なさ。ついシニカルなフィルターを通して見がちな大人の心にも、スルリと入りこんでくるいとおしい作品である。原作はヴォルフガング・ヘルンドルフによるドイツの児童文学。気鋭の小山ゆうなの演出は疾走感があり、さまざまな仕掛けで劇場に居ながらにして広い世界へといざなう。ロベルト・コアル上演台本、小山訳。

 主人公はベルリンに住む14歳のマイク(篠山輝信)と、風変わりなロシア移民の転校生チック(柄本時生)。息苦しい日々を送るマイクの前に、夏休みに入ったある日、チックが“借りた”車で乗りつけ、2人の冒険が始まる。

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