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号外悪質タックルは監督の指示、「やらなければ後ないと思った」
余録

「歩道は恐ろしい。だから車道を通る…

 「歩道は恐ろしい。だから車道を通る」。電動車椅子を使う知人が繰り返す言葉に、大阪府豊中(とよなか)市の齊喜慶三(さいき・けいぞう)さん(61)は耳を疑った▲知人は何度も縁石の段差で車椅子ごと転倒した。車止めのポールに阻まれ狭い歩道をUターンできず立ち往生したこともある。齊喜さんは「歩道の状況が分かる地図があれば安心して外出できる」と、東西6キロ、南北10キロに広がる豊中市全域の歩道の調査を始めた。中学校教諭を務めていた2003年のことだ▲休日になると1人で調べ続けた。歩道マップの完成には11年かかり、歩いた距離は1000キロを超えた。ホームページで公開した地図では、縁石の高さ、車止めや側溝の有無、傾斜などを記号で説明している。障害者や高齢者が利用しやすいか一目で分かる▲鉄道やバスのバリアフリーが進み、障害者差別解消法などの法整備も進んだ。20年東京五輪・パラリンピックに向けて政府は今年、行動計画を策定した。障害者に優しい街づくりや思いやりの心を持つ教育を目指すものだ▲社会の意識は変わり、段差は低くなってきたように見える。それでも障害者が自宅から一歩外へ出るとまだまだ障壁は多いと、齊喜さんの地図が示している▲再調査を進めていた齊喜さんは昨年末、病気で倒れたが、行政は指摘を基にして歩道の改良を始めた。マップを見ていると、豊中市に限ったことでないことに誰しも気付くだろう。自宅の周辺や外出先から、車椅子にとって危険な歩道をなくしていく手がかりとなる。

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