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ガラケー時代11社、スマホ時代に3社

国内の主な携帯電話メーカーは3社に

国内勢は相次ぎ撤退 これでソニー、シャープ、京セラに

 富士通は22日、携帯電話事業を売却する方針を固めた。国内の大手携帯電話メーカーは「ガラケー」と呼ばれる従来型端末が主流だった2000年ごろは10社を超えていた。しかし、多機能のスマートフォンが主流になり、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」に市場が席巻される中、国内勢は相次いで撤退。富士通の携帯事業売却が実現すれば、事実上、ソニー、シャープ、京セラの3社になる。

 富士通は昨年2月、携帯電話事業を分社化。この際は「他社との連携などを模索する」としていたが、今後も収益の伸びは見込みにくいとして、携帯事業会社の過半の株式を売却する調整に入った。今年9月にも入札手続きを始めるとみられ、国内外の投資ファンドや中国メーカーの応札を見込んでいる。売却額は数百億円の見込みで、売却後も携帯会社の株式の一部は保有し続けて事業への関与は続けたい考えだ。

 富士通は現在、大手通信のNTTドコモ向けを中心にスマホ「arrows(アローズ)」や高齢者向け「らくらくホン」を発売。収益は黒字を確保しているが、16年度の出荷台数は320万台と、ピークの11年度の約4割の水準に落ち込んでいる。

 調査会社のMM総研によると、16年度の国内携帯出荷シェアはアップルが43・5%で首位。ソニー(12・5%)▽シャープ(10%)▽京セラ(9・7%)と続き、富士通(8%)は5位と低迷している。市場関係者は「富士通のらくらくホンは高齢者の支持を得てきたが、最近は格安な中国メーカーも進出しており、今後、大幅な利益拡大は見込めない」(アナリスト)と指摘する。

 国内勢は「ガラケー」が主流だった01年には11社が販売を競っていた。富士通など各社は1990年代後半からNTTドコモなど大手通信各社とガラケーの共同開発を進め、ドコモが99年に始めたインターネット接続サービス「iモード」は世界的にも注目された。

 しかし、07年に米アップルがiPhoneを発売。米グーグルが翌年にスマホ向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を投入し、パソコン並みに多機能なスマホが急速に普及すると、市場は一変。スマホ開発に出遅れた国内勢は苦戦を強いられ、東芝が12年に富士通に携帯電話事業を譲渡。NEC、パナソニックも相次いで携帯事業から事実上撤退し、日本勢は富士通も含む4社となっていた。

 富士通は今回、携帯事業の売却方針を固めたが、市場には「国内メーカーにも今後はチャンスがある」(アナリスト)との見方もある。通信各社によるスマホの「実質ゼロ円」での提供など過度な端末の値引き競争が規制され、高価格のアイフォーンがシェアを伸ばしにくい状況となっているためだ。また、メーカーの集約が進めば、携帯事業を続ける企業は残存利益を得られる可能性もある。【古屋敷尚子、和田憲二】

富士通

 1935年設立。通信機器メーカーとして出発したが、現在は官公庁や金融機関、企業向けなどにIT(情報技術)サービスやサーバーなどのインフラを提供。LSI(大規模集積回路)などの半導体や電子部品、スマートフォンなども手がける。2017年3月期の連結業績は売上高4兆5096億円、営業利益1288億円。

 収益の大半を稼ぎ出すITサービス・インフラ事業を中核と位置づけ、採算の低い事業を整理する構造改革を推進。インターネット接続業者「ニフティ」の個人向け事業売却やカーナビメーカー「富士通テン」の株式の過半売却など子会社の整理を打ち出し、パソコン事業も中国レノボ・グループと統合に向けて交渉している。

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