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山が呼んでいる

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氷ノ山(兵庫県養父市、1510メートル) 冠雪の姿思わせる秋風

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棚田越しに望む氷ノ山は雲がかぶりやすい=山口裕史さん撮影
棚田越しに望む氷ノ山は雲がかぶりやすい=山口裕史さん撮影

 兵庫県最高峰の氷ノ山。これで「ひょうのせん」と読む。「山」には「やま」「さん」「せん」と3通りの読み方があるが「せん」の読みは山陰地方に集中しているという。「さん」が漢音(中国・漢の読み方)であるのに対し、「せん」はそれ以前に入ってきた呉音で、「大昔からこのあたりに住んでいた人たちが山をセンと発音していた名残に違いあるまい。ひょっとしたら大国主命が出てくる出雲神話の時代にまで遡(さかのぼ)れる謎かもしれない」と登山文化史研究家の谷有二さんは「山名の不思議」に書いている。

 登山道は兵庫、鳥取県側から複数のルートがあるが、公共交通機関の便がある福定(ふくさだ)親水公園の登山口から入る。細かいつづら折りの道が続く「二十八曲り」では道の両側から布滝、不動滝の岩肌を水がすべる音が天然のステレオサウンドとなって心地よい。ホオノキ、タカノツメ、マツブサなど7種類の木が互いに支え合って生えている連樹を通り過ぎ、杉林の中をしばらく歩くと青いトタンに覆われた地蔵堂が見えてくる。

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