
注目高まるソーラーシェアリング 4年で認可1000件、短い転用期間が課題
同じ農地を使って営農と太陽光発電を同時に行う取り組み「ソーラーシェアリング」が注目されている。東京電力福島第1原発事故を機に再生可能エネルギーへの関心が高まったことを受け、農林水産省が規制を緩和した。売電による安定収入が得られるため、農家の収入が増える。農業再生への光明と期待されるが、本格的な普及には課題も多い。
JR福島駅から車で南東に約30分。福島県川俣町に斎藤広幸さん(50)の水田を訪ねた。青々と茂る稲の波。その上には、パイプで高さ3メートルほどの架台が組まれ、太陽光パネルがすのこ状にすき間を空けて取り付けられ「屋根のある水田」という風情だ。日照の約35%がパネルで遮られるが、斎藤さんは「周辺の水田に比べて稲の育ちは悪くない」と胸を張る。
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