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音楽玉手箱

原信夫/下 生きるためのジャズ=専門編集委員・川崎浩

 日本を代表するビッグバンド「シャープス&フラッツ」を率い、美空ひばりの「真赤な太陽」を作曲した音楽家・原信夫は、終戦の1945年、横須賀の海軍軍楽隊にいた。「上官はさっさと帰郷、『マッカーサーのお迎え演奏に行け』なんて命令も出たがさすがに行かなかったね」。当時大金だった700~800円の退職金をもらい、ためていた配給のたばこと上官のバイオリンを交換した。19歳の原は窓ガラスが全部割れた列車を乗り継いで故郷の富山を目指した。

 その時の心象を、原は意外とさばさばと思い出す。生きている喜びをかみしめる前に、生き延びなければなら…

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