谷口稜曄さん死去

被爆者ら、感謝と悲しみ

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谷口稜曄さんの歩み
谷口稜曄さんの歩み

 身をもって知った核兵器の恐ろしさを最期まで訴え続けた人生だった。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の谷口稜曄さん(88)の訃報が伝わった30日、長崎の被爆者ら関係者は悲しみに包まれた。

 谷口さんが会長を務めていた長崎原爆被災者協議会(被災協)で昨年3月まで32年間、事務局長を務めた被爆者の山田拓民さん(86)は「病身を押して活動を頑張っていただいただけに亡くなったのは非常に残念。長年にわたって一生懸命、被爆者運動に努められたことに感謝したい」と話した。

 谷口さんは「核実験に抗議する長崎市民の会」でも長年代表を務めてきた。同会は世界各国が核実験をするたびに長崎市内で抗議の座り込みを続けている。1974年から始まった座り込みは、昨年9月に北朝鮮が核実験した時に通算401回となった。同会の世話人で被爆者の山川剛さん(80)は「その頃から体の具合が良くないと聞いていたが、体調不良を押して座り込みに参加してくれた。『核廃絶のために活動を続けていなければい…

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