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遠藤靖典
前にも書いたが、クラシック音楽ファンにもいろいろあり、楽器演奏が好きな人もいれば、コンサートに足しげく通う人もいる。拙稿の読者の多くはどうやら楽器演奏が好きな方のようであり、そのため、コンサートの感想はさほど書いてこなかった(書いてこなかったから楽器演奏の方が読者に多くなった、かもしれない。因果関係は不明である)。でもまあ、時にはコンサートの感想に絡めてもよろしかろう。
8月中旬、日本全国が休暇に入っている時期に、私も最初にドイツ、次にオーストリアを旅してきた。もちろん、目的は音楽祭である。この時期に私が足を運ぶドイツの都市といえばバイロイトである。とはいえ、今年は仕事の都合で、バイロイトで聴けた演目はワーグナーの「ジークフリート」、「神々の黄昏」、それに「トリスタンとイゾルデ」の3作品のみであった。前2作品は「ニーべルングの指環」という4連作の後半2作品であり…
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