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『新版 家族喰い 尼崎連続変死事件の真相 』=小野一光・著

 (文春文庫・1015円)

 角田美代子元被告(2012年、起訴後に自殺)らが、いくつもの家族を精神的支配下に置いては崩壊させ、食い物にした兵庫県尼崎市の連続変死事件。同事件を取材したノンフィクションだ。密室でのリンチの末に死者が出る構図は連合赤軍とも似るが、この事件は当事者が「家族」同士であり、10年以上続いた。

 元被告らの威圧や誘導により、ごく普通の夫婦や親子は互いの醜さをむき出しに、憎み合わされる。さらに、離婚や養子縁組、結婚などで美代子元被告の「家族」に「再編」され、場合によっては殺される。陰惨そのものだが、時には「家族」同士が飲食店で笑顔を見せることもあった。元被告の手料理を誰もが「うまかった」と回想する。元被告らが、主観では本当に家族をやっていたのかもしれないと、背筋が凍る。

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