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松原隆一郎・評 『グリーンスパンの隠し絵 上・下』=村井明彦・著

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 (名古屋大学出版会・各3888円)

二つのサークルの知的伝統

 アラン・グリーンスパンは一九八七年から二〇〇六年までの十八年間米FRB(連邦準備制度理事会)議長を務め、卓越した政策手腕で生きながらにして「神話」となった人物である。就任年のブラックマンデーのごとく金融パニックが頻発する時代にありながら、とくに一九九一年からの十年間はマクロ経済指標の変動を顕著に押さえ込んで未曽有の経済的安定をもたらした。

 M・フリードマンが言っている。「経済の中のさまざまな動きやショックを見抜く目を他の人たちは持たないが、アラン・グリーンスパンは持つということなんでしょうか」。対談相手のJ・B・テイラーも追随する。「うーん、ありえますね」

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