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国立がん研究センター東病院で患者相談に携わる、坂本はと恵さんが、がん患者やその家族に向けて、役立つ情報や支えとなる話をつづります。

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「がん離職」ちょっと待って=国立がん研究センター東病院 がん相談統括専門職 坂本はと恵

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千葉県がん情報「ちばがんなび」より
千葉県がん情報「ちばがんなび」より

 「自分はがんのことを周囲に伝えて仕事をしていたのに、がんのことを伏せて働いていた同僚が急変したのを理由に、会社から『辞めてほしい』と言われたんです。お世話になっていたからこそもめたくない、上司もつらいんだと思い、その日のうちに退職願を出して帰ってきました」

 2010年にお会いした50代の女性患者さんの言葉です。退職したものの「社会の中で自分の居場所はもうないのか」「子供の進学は諦めるしかないのか」と考えるうちに、いてもたってもいられなくなって相談に来たということでした。

 一度提出した退職願は、社会保険労務士等の専門職に相談するも撤回することはできず、患者さんにかける言葉が見つからなかったことを覚えています。

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