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論の周辺

公正さ貫いた日系人弁護士

 国と国との関係は、表立った華々しい外交のみで動いているのではない。民間レベルでの交渉が大きな意味を持っている。例えば、日米間では戦後、アメリカ進出企業の強力な援軍として働いた日系人弁護士がいた。村瀬二郎(1928~2014年)という、その人物の存在を、ジャーナリストの児玉博さんが書いたノンフィクション『日本株式会社の顧問弁護士』(文春新書)で知った。

 村瀬は日本人移民の両親のもと、ニューヨーク市で生まれた。日本で教育を受けるため36年、母とともに来日し、兵庫県尼崎市の尋常小学校に入学した。米国帰りだからといっていじめられることもなく、戦争が深まる中で村瀬は「当たり前の軍国少年」になっていく。旧制芦屋中学に進み、海軍兵学校を受験するが、米国籍も持つ二重国籍を理由に落とされる。熱心に軍歌を覚え、襲来するB29に対し、両手を握りしめ、にらみつけるよ…

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