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独立時代のハワイ外交関係文書=鶴谷真(東京学芸部)

網羅的調査の大切さ

 東京大史料編纂(へんさん)所の保谷(ほうや)徹教授(幕末維新史)らが米ハワイ州立文書館で独立時代のハワイと日本との外交関係文書を7000コマ撮影し、調査に乗り出していると、本紙7月17日付朝刊1面で特報(東京本社版など)した。これは歴史史料の網羅的な調査の大切さを知る機会となった。ハワイは1810年に統一王朝が成立し、94年の共和国樹立を経て98年に米国に併合された。デジタル文書としてよみがえった一級史料は、米国と日本のはざまで何とか独立を守ろうとするハワイの姿や、日本からの移民の実相を、生身の歴史として語りかけている。

 ハワイは日本の近代化の幕開けに関わっている。米海軍・ペリー艦隊による53年の威圧的な開港要求は、ハワイを基地に東アジアへ出漁する米国の捕鯨船団の食料や水を確保するのが本来の目的だった。当時、ハワイのホノルルやラハイナは船員目当ての売春宿や酒場であふれていた。捕鯨の衰退とともに、50年ごろから白人が大規模なサトウキビ農場の経営を始め、労働力不足を補うために68(慶応4/明治元)年に日本から初めて契…

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