演劇

ワーニャ伯父さん 心のざわつきを軽妙に=評・濱田元子

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 ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、チェーホフの四大戯曲に挑むシリーズ第3弾。理想と現実のギャップに愚痴をこぼし、やりきれなさを抱える人々に、上演台本・演出のKERAは滑稽(こっけい)で愛すべき存在として温かいまなざしを注ぐ。キャストもそろい、チェーホフの豊かな世界を濃密な空間でビビッドに提示する。

 セレブリャーコフ(山崎一)が大学教授を引退し、若い後妻エレーナ(宮沢りえ)と共に都会から戻って以来、重苦しい空気が漂う田舎屋敷。先妻の兄ワーニャ(段田安則)は自分を犠牲にしてセレブリャーコフに尽くしてきたことが無意味だと知って絶望し、毒づく。一方でエレーナに対する近隣の医師アーストロフ(横田栄司)とワーニャの恋慕、そしてアーストロフに思慕を抱く先妻の娘ソーニャ(黒木華)を交えた恋の四角関係が繰り…

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