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美術

宮崎進 すべてが沁みる大地 不条理、でもなお=評・高橋咲子

(右から)「『ヒロシマ』この大地の上で」(広島市現代美術館)、「Land」の2作(すべて2006年)

 ◆すべてが沁(し)みる大地

 終戦後抑留されたシベリアで辛酸をなめ、その体験をもとに1980年代末から発表してきた「シベリアシリーズ」で知られる宮崎進氏。95歳になった作家からの働きかけで、シベリアシリーズを中心に、未発表作品を多数展示した個展が実現した。名誉館長を務めるなど縁の深い多摩美術大美術館(東京都多摩市)で、自身の思いを反映した展示空間となった。

 作品は抽象的に表現されているが、目の前にすると、はっきりとした情景が立ち上る。第1室にある、和紙を重ねて油をにじませた「Land」の2作はシベリアの大地、隣にある「『ヒロシマ』この大地の上で」は原爆で焼かれた広島の地面だ。これらは、それぞれの土地の「上」でのできごとを示しつつ、「下」も示唆している。氷の下の泥土や、焦土となった街の下には、死者が眠っている。そうした記憶を持つ土地だということが、複…

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