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社説

日露首脳会談と北朝鮮 19回会談の成果がこれか

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 日本が抱える深刻な懸念をロシアが理解できたとは言い難い。安倍晋三首相が最も多く会談を重ねてきた相手なのに、残念だ。

 北朝鮮の核実験強行に国際社会の危機感が高まる中で、安倍首相がロシアのプーチン大統領と会談した。

 ロシアは中国とともに北朝鮮への制裁強化の行方を左右する。安倍首相とプーチン氏の会談は今回も含め19回に上る。日本の安全が重大な危機にさらされている今、この間の蓄積を、対北朝鮮での協調につなげられるのかが焦点だった。

 安倍首相は、北朝鮮に核放棄を迫るため圧力を強化すべきだとロシアの協力を求めた。両首脳は、北朝鮮の核・ミサイル開発が深刻な脅威だという点では一致したという。

 しかし、会談後の記者発表でプーチン氏は、圧力よりも「関係者すべてが対話に参加することが大切だ」と改めて訴えた。北朝鮮は体制の安全を確信しなければ核計画を放棄しないから制裁は「無意味」だというのがプーチン氏の持論である。

 だが国連の安全保障理事会では、北朝鮮への新たな制裁として石油禁輸や北朝鮮人出稼ぎ労働者の受け入れ中止などが検討されている。これは当然ながら無意味ではない。

 プーチン氏は、ロシアの北朝鮮への石油輸出は1四半期で「わずか4万トン」と言ったが、年換算の16万トンは決して「わずか」ではない。北朝鮮の最大輸入先である中国が輸出を規制しても、ロシア産で代替できるとけん制する材料になり得る。

 ロシアはまた、極東での労働力不足を補うため3万人近い北朝鮮人労働者を受け入れているとされる。これは、北朝鮮政権が核・ミサイル開発を進めるための重要な外貨獲得の手段になっている。

 北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジンがウクライナの工場製で、供給先のロシアが流出に関与した疑惑も浮上している。ロシアが人ごとのような姿勢を取ることは許されないはずだ。

 安倍首相はこの日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領とも会談し、連携して北朝鮮への圧力を強めていくことを確認した。首相は11月に改めてプーチン氏と会談するというが、日米韓が結束してロシアや中国への働きかけをさらに強めるべきだ。

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