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創作の原点

振付家・石井清子さん 焦土で見た美の世界

=東京都江東区で、竹内紀臣撮影

 1945年、中等学校受験のため疎開先から帰京し、東京大空襲に遭った。翌年、焼け残った帝国劇場で初めて目にした「白鳥の湖」。「これほど美しい世界があるなら、この中で生きたい、と。地獄で仏を見たのかもしれません」。日本バレエ界の重鎮、石井清子さん(85)の原点は、東京が焦土と化した時代にさかのぼる。

 中国に満州国が建てられた32年、東京・深川(現・江東区)の商家に生まれた。下町のお嬢さんらしく、数え6歳の6月6日に芸事を始める。「じっとしていられないおてんば娘に両親と祖母が習わせてくれたのは、長唄と児童舞踊。音楽を耳で覚えて体で歌うこと、そして踊りを楽しむことを、最初に覚えました」

 けいこが終われば近所の富岡八幡宮で、境内を駆け回る日々。六代目尾上菊五郎の舞を目当てに、歌舞伎座へも足しげく通った。しかし、豊かでのんきな幼年期は44年、新潟県への学童疎開で唐突に終わる。

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