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今週の本棚

角田光代・評 『神秘大通り 上・下』=ジョン・アーヴィング著

 (新潮社・各2484円)

 メキシコのオアハカで、ゴミ捨て場の集落で育ち、捨てられた本から独学で語学をマスターする少年。人の心を読め、兄だけがわかる言葉でしか話せない妹。悲しい過去とともにアメリカから孤児院にやってきた新任教師。セーフティネットなしで綱を渡るサーカスの花形少女。もっとたくさんの、一癖も二癖もある登場人物たちが次から次へとあらわれて、小説はパレードみたいににぎやかだ。

 その風変わりな人々と私は何ひとつ接点を持たないのだが、不思議なくらい彼らを身近に感じてしまう。登場する犬の一匹ですら、いとおしい存在になる。生々しく身近に、その体温も体臭も感じ取れるくらい近くにいるだれかに思えてくる。

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