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財務省

日本郵政株、月内にも売却 最大1.4兆円

日本郵政の株価(終値)の推移

 財務省は11日、保有する日本郵政の株式の一部を月内にも追加売却すると発表した。売却額は最大1兆4000億円で、全額を東日本大震災の復興財源に充てる。売却は2015年11月の同社上場以来、1年10カ月ぶり。今回の売却で政府の保有比率は約6割まで低下する。

     日本郵政は15年に買収したオーストラリアの物流会社「トール・ホールディングス」の巨額損失を計上し、17年3月期連結決算は民営化後初の赤字に転落して株価は低迷。財務省は予定していた今夏の追加売却を断念した経緯がある。

     しかし、最近は株価が1300~1400円と安定し、「経営状況が改善しつつあり、売却の環境は整った」(財務省幹部)と判断した。東北地方の復興が遅れる中、復興財源の早期確保が必要なことも売却を後押ししたとみられる。

     追加売却のうち、一般投資家らに売却するのは最低でも1兆2000億円で、需要が多ければ1000億円を追加する。日本郵政が1000億円分を上限に自社株買いする。売却総額は1兆3000億~1兆4000億円になる見通しだ。売り出し価格は9月25~27日の間に決め、最短で29日に、遅くとも10月3日までに売却する。

     政府は15年の上場時に郵政株を約2割売却し、現在は約8割を保有している。郵政民営化法は売却で保有比率を3分の1近くまで減らすよう定めており、今回の売却に加え、さらに22年度までに複数回に分けて売り出し、復興財源に充てる総額4兆円程度を確保する計画だ。

     ただ、日本郵政はトール社の巨額損失計上に加え、不動産事業強化のための野村不動産ホールディングスの買収計画も白紙撤回に追い込まれた。今後もM&A(企業の合併・買収)を模索しながら、既存事業の収益改善に専念する方針だが、新たな成長戦略が描けていない。

     こうした状況に「市場の不信感は根強い」(アナリスト)とされ、郵政株の11日の終値は1321円と、上場時の売り出し価格(1400円)を下回っている。今回の追加売却もこれを下回る可能性が高い。株価がさらに低迷すれば、22年度までの売却計画が進まない可能性もあり、投資家を納得させられる成長戦略を示せるかが問われている。【浜中慎哉】

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