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13日に取締役会 半導体売却先、決まるか

 経営再建中の東芝が進める半導体メモリー子会社「東芝メモリ」の売却先をめぐり、有力視される協業先の米半導体大手ウエスタン・デジタル(WD)との交渉が難航している。東芝は13日に開く取締役会で売却先を決めたいとしているが、共同運営する四日市工場(三重県)での関係強化を求めるWDと折り合いが付いていない。他の2陣営も買収額を引き上げるなど新たな提案をしており、13日に決定できるかは予断を許さない。

     東芝は現在、(1)四日市工場で協業するWD(2)韓国の半導体大手SKハイニックスが参加する日米韓連合を主導する米ファンドのベインキャピタル(3)米アップルなどと組む台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業--の3陣営と交渉している。

     東芝がWDを売却先に選べば、WDは東芝メモリの売却中止を申し立てている係争を取り下げる意向だ。WD陣営は、米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、官民ファンドの産業革新機構、日本政策投資銀行が東芝メモリを買収するための特定目的会社(SPC)に出資することで、総額2兆円規模の買収案を示している。

     各国の独占禁止法審査を通りやすくするため、WDが当面は議決権を持たないことで一致した模様だが、四日市工場で生産するメモリーの配分などの協業体制や、将来的にWDの東芝メモリ株取得をどこまで認めるかなどについて、合意に至っていない。

     一方、6月に優先交渉先に選ばれながら交渉が止まっていた日米韓連合は、米アップルを連合に加え、WDとの係争を解決できなくても買収を実施する案を示しており、ここにきて2兆円規模としていた買収額を上積みした。

     鴻海の幹部は12日、ソフトバンクグループや米アップルなどと共同出資する案を東芝側に提示していることを明らかにした。出資比率は、傘下のシャープ、東芝のほか、ソフトバンクを合わせた「日本勢」が計35%、アップルと電子部品大手キングストン・テクノロジーの米企業が計40%、鴻海が25%。アップルは日米韓連合と鴻海陣営の両方に名を連ねている。

     鴻海を中心とするグループへの売却には、中国などへの技術流出を懸念する経済産業省が難色を示している。これに対し同社幹部は「半導体の研究開発や生産を行える企業は東芝以外にない。四日市工場など国内で日本人による研究開発、生産、雇用を拡大する」と反論した。

     東芝が上場廃止を避けるためには、東芝メモリの売却手続きを来年3月末までに終え、売却資金で債務超過を解消する必要がある。東芝は13日の取締役会で売却先を選ぶ方針を取引先の銀行に説明していたが、係争に発展した経緯などから東芝の内部にはWDに対する不信感が根強く、協議は難航している。【古屋敷尚子】

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