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平松 洋子・評『幻の黒船カレーを追え』水野仁輔・著

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「カレーの父」を追い求めて海を渡り翻弄される男の物語

◆『幻の黒船カレーを追え』水野仁輔・著(小学館/税別1500円)

 町のそば屋で初めてカレー南蛮に遭遇したときの衝撃は、何十年経(た)っても忘れられない。うどん、そばにもわざわざカレー、でもうまい。日本人のカレーへの愛着は、どこか執念めいてもいる。その理由のひとつを、私は「白米をおいしく食べられるから」と考えているのだが、いっぽう、カレーという存在に無限の可能性を見いだし、独自の文化に育んできたのも日本人である。

 著者もまたそのひとりだ。1974年生まれ、99年、出張料理集団「東京カリ~番長」を結成。カレーに関する書籍を四十冊以上刊行しているカレー研究家。カレーの三文字があるところ、そこには必ず「水野仁輔(じんすけ)」の名前が見つかる。無類のカレー愛とともに実践を続けてきた著者が、幻の「黒船カレー」を探す旅に出たと聞いて、読まずにはおられない。

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