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さよなら探査機カッシーニ 15日に土星に突入

土星の輪の内側をくぐり抜ける無人探査機カッシーニの想像図=米航空宇宙局(NASA)提供

数々の成果を上げて20年 最後の任務に大気成分分析も

 数々の成果を上げてきた米航空宇宙局(NASA)などの土星探査機カッシーニが日本時間15日夜、無人の土星大気に突入後、燃え尽きる。打ち上げから20年間に及ぶ最後の任務の一つは、飛行しながら行う大気成分の分析。初めての直接観測で、役割を終えるぎりぎりの瞬間まで、研究者らはその活躍に期待している。

カッシーニの軌跡

 カッシーニは1997年に打ち上げられ、2004年に地球から平均約14億キロ離れた土星の軌道に到着。今年4月からは22回、土星と輪の隙間(すきま)をくぐり抜け、双方を間近で観測した。日本時間今月12日未明には、最大の衛星タイタンの重力を利用して軌道を修正し、少しずつ土星に接近している。

 NASAの計画では、同15日未明に土星本体や衛星などの姿を撮影し、同午後7時半ごろ、土星の上空1915キロの大気層へ突入を開始。姿勢制御が不能になるまでの1分間、観測データを地球に送り続ける。信号は豪州東部の通信施設で受信。地球と土星間の通信は1時間23分かかるため、信号が途絶えるのは同8時55分の予定だ。大気の直接観測では、水素やヘリウムの割合などを調べる。

 NASAによると、カッシーニは土星の周囲を回りながら、これまで地上からの命令を250万回実行し、45万枚以上の画像など観測データを地球に届けた。05年には搭載していた着陸機ホイヘンスをタイタン地表に降ろすことに成功し、メタンの海や川を発見。06年には厚い氷で覆われた衛星エンセラダスの南極付近に水蒸気噴出を見つけ、どちらにも生命が存在する可能性を初めて示した。その水蒸気が土星の輪の一つを作っていることを突き止めるなど、土星の輪と衛星のダイナミックな関係も明らかにした。

 これらの観測から生まれた研究論文は世界で約4000本に上り、さらに増えそうだ。中島健介・九州大助教(地球惑星流体力学)は「大気成分のデータは、地球を含む太陽系がどのように形成されたかを理解する上で重要な情報になるはずだ」と注目している。【阿部周一】

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