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「拉致関心薄れている」会見で危機感訴え

記者の質問に答える曽我ひとみさん=新潟県佐渡市で2017年9月13日午後1時33分、藤井達也撮影

 北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(58)は13日、来月で帰国から15年となるのを前に、自宅のある新潟県佐渡市で記者会見した。「国民の拉致問題への関心が薄れていると感じる」と述べ、一向に解決しない拉致問題への焦りを吐露した。母ミヨシさん(拉致された当時46歳、現在85歳)ら残る拉致被害者の救出に向け、講演活動など自身ができることを続けると語った。

     曽我さんは1978年に北朝鮮に拉致され、2002年に帰国した。会見は10年ぶり。

     曽我さんは北朝鮮がミサイル発射や核実験などの挑発行為を続けていることについて「いてもたってもいられない気持ち。とても恐ろしい」と語った。その上で「でも、私には核やミサイルよりももっと大切な拉致という大きな問題がある。どんな方法でもよいので全員を一日も早く帰してほしい」と訴えた。

     一方、最近は署名活動のため街頭に立っても署名が集まりにくくなってきたとし、拉致問題を知る国民は多いものの「『じゃあ私たちに何ができるの』とか、以前よりは積極性が薄れてきた感じはある」と指摘。長年続けている小中学校での講演に参加してくれる生徒・児童は「帰国後に生まれた子どもたち」になったものの、話せば熱心に耳を傾けてくれるため「これからもずっと続けていきたい」と述べた。

     曽我さんは現在、市内の介護施設で准看護師として働いている。「年齢が近いお年寄りの世話をする度に『母もこうなっているのかな』と心配になる」と語り、「政府には『自分の家族がいなくなったら』と考え、今まで以上の力を出してほしい」と訴えた。【堀祐馬】

    政府認定の被害者17人

     政府が認定している拉致被害者は17人。このうち帰国したのは曽我ひとみさん(58)のほか、地村保志さん(62)と妻富貴恵さん(62)、蓮池薫さん(59)と妻祐木子さん(61)の5人だけだ。横田めぐみさん(行方不明時13歳)ら残る12人について、北朝鮮は「死亡した」「入国していない」などと主張。2014年の「ストックホルム合意」で再調査を約束したが、16年2月に中止を宣言した。

     警察庁は拉致事件として13件を認定している。帰国した5人の事件など8件については、北朝鮮の元工作員ら11人が関与していることがこれまでの捜査で判明。国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、国際手配しているが、ほとんどの容疑者は北朝鮮にいるとみられ、追跡は難航している。

     このほか警察は、北朝鮮に拉致された可能性を排除できないとして、883人の行方不明者の捜査も進めている。北朝鮮が被害者の資料や情報を出した場合に備えて、同意が得られた673人については家族のDNA型採取を終えている。また、警察はホームページで466人の顔写真や住所など詳細なデータを掲載し、情報提供を呼びかけている。【川上晃弘】

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