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布施広の地球議

布施広専門編集委員が国際政治の真相に迫ります。

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ワラビスタンの夢

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 北朝鮮が核実験をした日曜日(3日)、私はワラビスタンにいた。と言っても外国ではない。埼玉県蕨市から川口市にかけて約1300人とされるクルド人が住む。この一帯を、中東のクルド人居住地域(クルディスタン)になぞらえてワラビスタンと呼ぶのである。

 だが、彼らの現実は到底、しゃれにはならない。私が話を聞いた建設作業員の男性(37)は約15年前、トルコから日本へ来て4人の家族と暮らす。難民申請が通らないため不法滞在とされて法的には仮放免の身だ。

 「日本の身分証明書がないから保険診療もかなわず、子供が風邪で受診しても何万円とかかります。私は2カ月に1度、入国管理局へ出頭し、時にはそのまま何カ月も収容される。その間、もちろん家族とは離れ離れです」

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