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流浪の果てに

戦乱のアフガニスタンから逃れた難民たち。たどりついた隣国イランの底辺で生きる姿を追った。

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イランのアフガン難民/2 言論・思想を監視

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「信仰心を悪用された」と語るアフガニスタン難民の30代男性=イラン国内で2017年7月、田中龍士撮影
「信仰心を悪用された」と語るアフガニスタン難民の30代男性=イラン国内で2017年7月、田中龍士撮影

 アフガニスタン難民の派兵問題について取材を開始して数カ月後の2015年春、イランの毎日新聞テヘラン支局に「アフガン難民」を名乗る男が現れた。シリアの紛争地域に派遣された経験があるという触れ込みで、知り合いの難民から紹介された。

 男は「37歳。アフガン北西部出身の両親を持ち、イランで生まれた難民2世。テヘラン近郊のカラジから乗用車で来た」と語った。社会の底辺で苦しむことの多い難民が、車や運転免許証を持つのは珍しい。不審に思い免許の有無を尋ねると「ない」。

 男は右手に車のリモコンキーのような物を持っていた。その手を記者に向けると「カチッ」と音がした。支局の奥に向け再び「カチッ」。東京・秋葉原などでも出回っているキーを装ったデジタルカメラのようだ。

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