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東京ゲームショウ

VRで存在感見せる中国、韓国企業

ひときわ注目を集める「ジャイロVR」=東京ゲームショウで

 東京ゲームショウが21日開幕し、23日から一般公開される。VR(仮想現実)元年といわれた昨年から1年、今年もVRやAR(拡張現実)のコーナーにはさまざまなアトラクションが出展されたが、中国や韓国の企業がそれぞれ先進的な技術を使った日本初公開のアトラクションを披露し、存在感をみせている。【兵頭和行】

産業ロボットを応用

 「キャー」という悲鳴が会場に響き渡った。重さ1.2トン、直径3.3メートルの大きな金属製の輪が前後左右360度自由自在に回り、輪の中の座席は前後、左右に揺さぶられる。座席の体験者の頭に取り付けられたヘッドマウントディスプレー(HMD)には、未来都市の上空を荒々しく疾駆する戦闘機からの映像が投影されている。

 「GYRO(ジャイロ) VR」と名付けられたそのアトラクションは、そもそも工場内で働く産業機械をもとに開発されたという。同アトラクションの販売を担当するSUHO(スホ)社(東京都新宿区)の顧問、片桐量さんは「VRコンテンツとロボットの動きを合わせたら臨場感のあるコンテンツができた」と語る。

 開発は韓国のSangwha(サンファ)社。ロボットアームを使って座席をダイナミックに動かすアトラクション「ROBOT VR」も含め、同国では既に3カ所の遊戯施設に導入されているといい、日本では初公開だ。コンテンツは戦闘機やスキー、車でのドライブなど6種類あり、今後も充実させていく。片桐さんは「一番買っていただけるのはVRのテーマパークだと思うが、日本に今後、VRのテーマパークが普及するかどうか」と今後に期待している。

左側の画面に映っているホラー空間を探索中の体験者2人(右側)=東京ゲームショウで

仮想体験を共有

 何もない6メートル四方の空間をHMDをつけた男女がこわごわと中腰になりながら両手で探る。双方の手が当たると悲鳴が会場に響き渡った。

 「Free Roam VR」(フリー・ローム・ブイアール)というHMDを装着した参加者同士が同じ仮想空間を共有しながら縦横無尽に動き回れるようにする技術だ。空間上部には特殊なカメラ16台が設置されており、参加者の位置や動きを常に読み取り、仮想空間上に合成する。それぞれ参加者の視点からの映像を無線で送り、各自のHMD上にリアルタイムで投影しているのだ。

 披露されていたのは、暗い部屋の中でのホラーゲーム。このほか1対1の雪合戦などもデモンストレーションしていた。開発した中国システム会社・REALIS(レアリズ)CEO(最高経営責任者)の許秋子さん(31)は「通常1000万円くらいかかるが、半分でできる」と自信たっぷりに語る。

 今回は会場の都合で広くできなかったが、投影できる仮想空間は通常50平方メートルで、中国では博物館展示など既に5カ所に導入実績があるという。軍事にも使われており、300~400平方メートルでの10人の兵士による戦闘シミュレーションやテロ対策訓練に使われているという。

レアリズCEOの許秋子さん(左)とVRクリエーターの茂出木謙太朗さん=東京ゲームショウで

日本の魅力は市場よりコンテンツ

 許さんはもともと日本のCG(コンピューターグラフィックス)業界で働いており、USJのVR映像を作ったこともあるという。日本で培った経験を生かし、中国で同社を設立した。なぜ日本で会社を設立しなかったか聞くと「日本はVRでのベンチャー投資額が中国の10分の1。これでは若い人がVRという分野に入っていきにくい」といい、さらに市場としてもまだ小さく、中国よりも魅力に欠けると指摘する。

 そんな許さんが今回、日本初出展したのはなぜかと聞くと「日本は有力なコンテンツをたくさん持っているので、日本のコンテンツフォルダーと一緒に仕事がしたい」という。日本のアニメやゲームとのコラボレーションに大きな可能性を感じているという。

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