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沼野充義・評 『プレヴェール詩集』=ジャック・プレヴェール著

 (岩波文庫・907円)

「親しいともだち」のように待っている言葉

 特に好きな詩人が三人いる。日本の谷川俊太郎、ポーランドのヴィスワヴァ・シンボルスカ、そしてフランスのジャック・プレヴェール(一九〇〇-七七)だ。その三人のうちの一人、プレヴェールはかつて出た翻訳が絶版のままで、日本語で読むのが難しくなっていた。それが岩波文庫で復活した。定評のある小笠原豊樹の訳である。そのうえ、なんと、谷川俊太郎の解説までついている。出ると知って、嬉(うれ)しくなって、すぐに入手した。読み返して、若いころ夢中になって読んだことを懐かしく思い出したが、予想外に新鮮で、最近の日本の世相にもそのまま通じそうな現代性を備えていることも分かって、ちょっと驚いた。

 プレヴェールは「枯葉」などのシャンソンの名曲の作詞家であり、またマルセル・カルネ監督の「天井桟敷の…

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