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川本三郎・評 『江戸遊里の記憶-苦界残影考』=渡辺憲司・著

 (ゆまに学芸選書ULULA・2376円)

 たった四文字の悲しい手紙がある。女郎屋に売られた読み書きの出来ない娘が、ようやくわずかな文字を覚え、故郷に書いた。「つらおま」(つらいです)。詩人の岩田宏がそう書いている(『渡り歩き』)。

 貧しさのため、身体を売らなくてはならなかった女性たちは、「苦界(くがい)」を生きた。江戸文学の専門家であり、遊廓(ゆうかく)の研究で知られる著者は、日本各地に、いまもかすかに面影の残るかつての遊廓を訪ね歩く。

 歴史の旅をしながら、著者はいっときも彼女たちの悲しみを忘れない。「女性たちの深い悲しみを胸にしなければ廓(くるわ)のことを話すことは許されない」

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