秋の高校野球
県大会 ノーシード・金津、初優勝 延長十回に決勝本塁打 /福井
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秋季北信越地区高校野球県大会(県高校野球連盟、県教委主催)の決勝が24日、福井市の県営球場であり、金津が延長十回の末、坂井を8-6で降して初優勝に輝いた。ノーシードから春夏秋の大会を通じて初の4強入りを決めると、勝負強い打撃で接戦をものにし、そのまま頂点に駆け上がった。同日あった3位決定戦では福井工大福井が北陸に15-6で快勝した。4校は来月14日から県内である北信越地区大会に出場する。【大森治幸】
▽決勝
金津
0000402002=8
0050010000=6
坂井
(延長十回)
(金)斉川、田中、石丸-高桑
(坂)帰山慎、嶋田-石川
▽本塁打 高桑(金)石川(坂)
▽三塁打 山内(坂)
▽二塁打 高柴、高桑、山川、前川、石丸(金)矢原、帰山賢(坂)
金津は延長十回1死から石丸結大選手(1年)が二塁打で出塁。飛球で2死となった後、高桑篤耶選手(2年)が狙っていた内角直球を左越えに運び、2点本塁打で試合を決めた。坂井は先制したが及ばなかった。
▽3位決定戦
福井工大福井
320420040=15
001011300=6
北陸
(福)武盛-二宮
(北)駒井、新谷、番場-福本
▽三塁打 津野、平澤(福)
▽二塁打 平澤、三浦、武盛(福)山本(北)
福井工大福井は一回1死二、三塁から平澤毅人選手(2年)・藤井翼選手(1年)の連続適時打や遊ゴロで計3点を挙げた。その後も先発全員安打をマークする計18安打で着実に加点し、北陸の追い上げをかわした。
■熱球
声でチームを盛り上げ 中橋朋希主将(金津・2年)
金津を率いる中橋朋希主将(2年)は今大会、腰のけがのためスタメンから外れた。打席に立ったのも初戦の代打1打席のみだ。それでも「声でチームを盛り上げるのが僕の役目」と白い歯を見せナインを鼓舞した。
今年の夏前、成長期のスポーツ選手にみられる腰椎(ようつい)分離症を患った。1カ月間は練習に参加できず、体幹トレーニングなど別メニューをこなす日も続いた。回復中の今も、テーピングと痛み止めの薬は欠かせない。
春夏秋の公式戦でのスタメン出場はないが、持ち前の明るさから1年生の時に学年主将を任され、今夏からは主将に抜てきされた。
決勝では一塁のランナーコーチに就き、走塁の指示を飛ばしたり、打席に入る選手を「思い切り振ってこい」と励まして送り出したりした。初優勝を決めたことに「まだ実感が湧かないが、チームメートが本当に頼もしい。強いチームになり、主将としての使命感が増した気がする」と笑顔でナインを見つめた。