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パーヴォ・ヤルヴィ指揮N響 第一級の力量=評・大木正純

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 パーヴォ・ヤルヴィがNHK交響楽団の首席指揮者に就任したのはまだほんの2年前のこと。だがここまで、海外公演やレコーディングも含めて、何とめざましい成果を重ねてきたことだろう。かくして聴衆の期待はいよいよ高まる。折りしも3年目のシーズンがショスタコーヴィチの交響曲第7番、通称「レニングラード」で開幕。交響曲1曲に絞った潔いプログラムだ(17日、NHKホール)。

 それにしてもこのコンビは目下、みるからに絶好調。指揮者のセンスと音楽性、オーケストラの技術、さらに両者の意思の疎通が相まって、ほとんど非の打ち所のない演奏水準を達成している。第1楽章の中間部、直線的に進行する“戦争の主題”を、ラヴェルの「ボレロ」なみに格好良く聴かせてしまう見事な手並み。あるいは第3楽章の劇的な頂点において、タクトにきびきびと反応する楽器群の呼吸の鮮やかさ! 技だけではない。聴き…

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