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漆黒を照らす

大阪を拠点に国際報道に携わるフリージャーナリスト集団「アジアプレス」所属の石丸次郎さんと玉本英子さんの連載企画です。

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/46 変わる北朝鮮民衆の意識 庶民「政権信じない」 /大阪

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鴨緑江で漁をする人たち。背後の鉄条網は脱北防止のためにある=朝中国境で2017年7月末、石丸次郎さん撮影
鴨緑江で漁をする人たち。背後の鉄条網は脱北防止のためにある=朝中国境で2017年7月末、石丸次郎さん撮影

 私たちは北朝鮮の一般民衆のことを「洗脳されたロボットのような人々」と考えていないだろうか?

 確かに、北朝鮮は世界最強といっていい情報鎖国である。外部情報は遮断され、国営メディアは為政者にとって都合のいい情報と宣伝だけを流す。個人や民間の情報発信は完全禁止だ。そんな情報統制下で、国民は為政者の言う通りに、右を向けと言われれば右を向くロボットのような存在に仕立て上げられた……。こんなイメージが強いと思う。

 実際には、この20年間、少しずつ外部の情報が入り、同じ社会主義の中国が改革開放政策によって経済発展したこと、中国以上に韓国が豊かなことなどは誰でも知っている。1990年代に経済破綻で配給制が崩れて以降、大部分の国民は商行為や日雇い労働などをして自力で生活の糧を得て暮らしている。「食べさせてやるから言うことを聞け」というシステムは崩れ、人々の意識は大きく変わった。

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