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歌えない「故郷」

東日本大震災6年半/3 もう戻らない景色 復興のため町並み壊す

住宅の解体を手掛ける伊藤勝則さん。バラバラになった柱や壁も「ただのがれきとは思えない」と言う=福島県浪江町で2017年8月25日、喜屋武真之介撮影

 ◆歌えない「故郷(ふるさと)」

山はあおき故郷 水は清き故郷

 福島県浪江町の住宅街にパリーン、パリーンと食器が割れるような音が響いていた。8月25日、「建物解体中」と書かれた旗が揚がる木造2階建ての民家。重機が入った庭では、青い実を鈴なりにつけたカキの木が、切り倒されるのを静かに待っていた。

 現場監督をしていたのは伊藤勝則さん(57)だった。浪江町は今年3月に避難指示が解除され、6年間暮らした横浜市から帰還した。

 友人に誘われて始めた解体の仕事は過酷なものだった。来る日も来る日も、ふるさとの町並みを壊し続ける。…

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