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9月の読者投稿から 「『今』から逃げる者は『次』も逃げる」

 毎日新聞には読者の皆さんからの投稿を受け付けるさまざまなコーナーがあります。9月に掲載された投稿の中からアクセス数が多く、反響の大きかったものを紹介します。

 「人生相談 中絶させた彼、別れを渋る」(18日)は、中絶手術を経験した27歳の女性から寄せられた投稿です。妊娠が分かった時、女性は喜びましたが、彼の反応は「おろしてほしい」。女性は本当の気持ちを隠したまま手術し、「つらいから別れたい」と何度も告げました。しかし、彼は「別れずに今度はきちんと産める時に子どもを作って愛してあげよう」といいます。

 これに対して作家の高橋源一郎さんは「あなたは自分を責める必要がない」「この問題で責任をとるべきなのは第一に『彼』」と断じます。その上で「今度はきちんと産める時に子どもを作って愛してあげよう」という「彼」の言動に、「深い嫌悪を覚えました」と率直に語ります。そして、「『今はダメだけれど、次には』という人間が『次』に何かをきちんとなしとげた例をわたしは知りません。『今』から逃げる者は、『次』も逃げるのです」と言い切ります。高橋さんは「あなたにふさわしいだれか、あるいは、なにかは、『彼』ではないと思います。勇気をもって前に進まれますように」と助言しました。

 この記事に対するツイートでは、「『今』から逃げる者は、『次』も逃げるのです」という言葉に関し、「すごい…次はない。その通りだ」「全くそうだと、思います」と、多くの人が共感を示しました。

 「女の気持ち 30万円の掃除機」(9日)はラジオで「高齢者が消費者被害に遭うケースが後を絶たない」と聞き、5年ほど前に亡くなった両親のことを思い出したという51歳の主婦からの投稿です。母が亡くなったあと実家へ行くと、見慣れない掃除機がありました。母が亡くなるしばらく前、家に来た若い男性販売員から買ったものでした。価格は30万円。「詐欺では」と言いましたが、父の答えは「俺は分かってたんだ、詐欺だってことぐらい。でも、お母さんが買いたがってな。ほれ、お母さん、このごろ何かほしいなんて言わなくなってたから」。

 この言葉に女性は絶句します。母は何年も前から引きこもりのようになっていました。年寄り2人の寂しい家を訪ねてくれた人がいたことに母は喜んだのでしょう。例えそれが悪徳セールスマンであってもです。そして、主婦はこう結びました。「名も知らぬ若い彼に問いたい。そんなことをしてお金をもうけて、あなたは幸せになれましたか?」。

 「男の気持ち 赤いボタン」(5日)の投稿者は、いつか訪れるであろう母の最期に備える心の揺れをつづりました。「94歳で亡くなった伯父の家族葬で、火葬場の火葬炉の着火ボタンを押したのは2歳年下の伯母だった」と振り返る男性。葬儀後、数日して男性と兄の前で母は「私も家族葬でいいから」とポツリと言いましたが、男性は「誰がボタンを押すのか」とも思いました。7年前の父の葬儀で「まだ押すな!」と叫んで母の決意を鈍らせた兄の姿が脳裏によみがえります。「子が親を送るのは、子に課された使命でもある」。男性はそう考えますが、「今度は私が『まだ押すなよ』と言って、兄の指の動きを止めてしまう気がする」とも思うのです。

 「みんなの広場 夫婦してスマホ生活 四苦八苦」(8月31日)は夫婦でスマホを購入した66歳の主婦による投稿です。購入の動機は「アナログ人間」であった夫が「デジタル人間」への変身をもくろんだからというものでした。「電車の中や歩行中の人がスマホをのぞきこみ会話がない様子を常々苦々しく見ていた」という夫婦。しかし、「スマホをネタに話が弾めば何よりだ」とも考え直します。諸機能を設定する際の四苦八苦や、オペレーターへの質問攻めなど、多少の苦労をはらみつつも、「こうして前期高齢者夫婦のスマホ生活が始まってしまった」のです。

人生相談 中絶させた彼、別れを渋る=回答者・高橋源一郎

https://mainichi.jp/articles/20170918/ddm/013/070/021000c

女の気持ち 30万円の掃除機

https://mainichi.jp/articles/20170909/ddm/013/070/021000c

男の気持ち 赤いボタン

https://mainichi.jp/articles/20170905/ddp/013/070/023000c

みんなの広場 夫婦してスマホ生活 四苦八苦

https://mainichi.jp/articles/20170831/ddm/005/070/020000c

あなたも日ごろ接するニュースや暮らしの中で感じたことを文章にして、投稿してみませんか。投稿フォームは以下のページです。

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