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詩歌の森へ

『うたげと孤心』再び=酒井佐忠

 今年の4月、大岡信さんが亡くなってから現代を代表する詩人、文芸・美術批評家だった大岡さんの功績を再確認する企画が相次いでいる。大岡信ことば館(静岡県三島市)では9月16日から「大岡信追悼特別展」(11月26日まで)が始まり、また、初期評論の出発点となる『現代詩試論 詩人の設計図』が講談社文芸文庫として刊行された。そして今回、古典詩歌論の「最高傑作」といわれる『うたげと孤心』(岩波文庫)が私の手元に届いた。

 詩歌に携わるものとして「うたげと孤心」の精神は、大切なものとしてよく知られている。だが、その評論すべてに接することはなかなかできない。<日本詩歌史上に傑作を残してきた人々の仕事を検討してみると、そこには「うたげ」の要素と緊密に結びついて、もう一つの相反する要素が、必ず見出(みいだ)されるということに私は気づいた。すなわち「孤心」。>と「序にかえて」で書いている。この対立する精神があり詩歌創造の場…

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