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社説

ラスベガスの乱射事件 米国は本気で銃の規制を

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 ホテルの高層階から眼下の野外コンサート会場に向けて銃を乱射する。逃げ惑う群衆に、さらに銃弾を浴びせる。まさに殺人ゲームだ。

     そんな凄惨(せいさん)な事件が米ラスベガス(ネバダ州)で起きた。死者は約60人、負傷者は500人を超え、米史上最悪の乱射事件となった。

     音楽を楽しむ人々を標的とした無差別テロである。冷血そのものの凶行に強い怒りを禁じえない。

     64歳の白人の容疑者は宿泊していたホテルの部屋に、ライフルなど高性能の銃を20丁以上持っていた。容疑者宅の捜索では19丁の銃器や爆発物が見つかったという。

     「普通の人」と思われた男性がなぜ凶行に走ったのか。詳しい背景や動機は分かっていない。過激派組織「イスラム国」(IS)が関与の声明を出したが、犯行後に自殺した容疑者とISを結ぶ証拠はない。

     ただ、米国における銃規制の必要性が改めてクローズアップされたのは確かである。

     米国では乱射事件が後を絶たない。昨年はフロリダ州のナイトクラブで49人が死亡し、2012年にはコネティカット州の小学校で子供ら26人が犠牲になった。

     昨年、購入者の審査を厳しくする銃規制策を発表したオバマ大統領は、5年前の小学校の事件に言及して涙を流した。オバマ氏が所属する民主党は銃規制に前向きだ。

     共和党の方は、武装の権利を保障する憲法に基づき、規制には概して反対だ。政界に影響力が強い全米ライフル協会などは、事件が起きるたびに「銃を持つ者がいれば犯人を止められた」などと主張し、銃規制はなかなか進まない。

     だが、今回のように上から銃弾が降ってくる状況下では抵抗するすべがない。戦争で使うような銃を庶民が買えるのがそもそも問題だ。

     しかもISなど過激派の思想宣伝はインターネットを通じて世界的に活発化している。社会に銃があふれる米国では「一匹オオカミ」的なテロが起きやすい環境にある。

     共和党のトランプ大統領は、事件に関する声明で銃規制には言及しなかった。だが、01年の米同時多発テロ後、国内外でテロ対策に神経をとがらせてきた米国は本来、銃規制にも本気で取り組むべきである。

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