クルド

見えぬ解決の道筋 高橋和夫・放送大教授(中東研究)の話

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
高橋和夫・放送大教授
高橋和夫・放送大教授

 イラクのクルド人は、2014年から続くISとの戦闘で大きな戦果を上げた。かつてないほど存在感が高まった今、19世紀末からの悲願である独立を果たす好機と踏んだのだろう。

 この状況を最も警戒しているのはイランだ。イランはクルド人をはじめ、アゼリ人やバロチ人など人口の半数近くを主流のペルシャ人ではない民族が占めている。仮にイラクのクルド人が独立すれば、イラン国内の諸民族の間でも独立機運が高まりかねない。

 トルコも国内にクルド人を抱えているため、同じ理由で独立に反対だ。しかし、トルコはイラクのクルド人とは経済的な結びつきが強く、約1300社もの企業がイラク北部に進出している。この経済的な利益が軍事行動を含む強硬策をトルコに取りにくくさせている。これまでの比較的穏健な対応の背景だ。

この記事は有料記事です。

残り297文字(全文638文字)

あわせて読みたい

注目の特集