電通違法残業判決

裁判官、社長に説諭「社会全体が注目」

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 新入社員の過労自殺に端を発し、命を奪う過重労働を容認する企業や社会の問題を浮き彫りにした電通の違法残業事件。東京簡裁が6日、罰金50万円を言い渡して事実上終結したが、遺族や識者からは「過労死をなくすための法整備」や「労働時間削減に向けたさらなる社会的議論」を求める声が上がった。

 6日午後3時15分ごろ、東京地裁429号法廷。長時間労働の末、過労自殺した電通新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)の母幸美さん(54)が傍聴する中、菊地努裁判官は山本敏博社長に語りかけた。「(同社の働き方改革の)計画が予定通り達成できるのか、達成後もそこで終わりにならないか、社会全体が注目している」

 まつりさんの死を招いた電通の「働かせ方」を批判する判決の読み上げは約10分で終わった。裁判所書記官出身という経歴を持つ菊地裁判官はその後、説諭を始め「業績との兼ね合いで働き方改革がきちんと遂行されるか疑問に思う方もいるだろう。日本、そして業界を代表する企業として立場に相応した社会的役割を果たしてもらいたい」と述べた。山本社長は小さくうなずいた。

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