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『小林一三は宝塚少女歌劇にどのような夢を託したのか』 著者・伊井春樹さん

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伊井春樹さん
伊井春樹さん

 ◆伊井春樹(いい・はるき)さん

 (ミネルヴァ書房・3024円)

舞台の「定説」 実証的に覆す

 大阪府の北西部に位置する池田市。ここに阪急電鉄や東宝、宝塚歌劇などの創設者、小林一三(いちぞう)(1873~1957年)が集めた美術品や茶道具などを収蔵・展示する逸翁(いつおう)美術館がある。2010年4月、館長着任後、初めて展覧会を企画。「美術館に眠る数千点もの未整理の一三関係の手紙や日記などを読み込むうちに一三の魅力にのめり込みましたね」

 「今年で創設103年を迎えた宝塚歌劇は、一三にとって最初の大きな夢舞台でした」と、評価する。一三は1907年、箕面有馬電気軌道(現在の阪急電鉄)を創立。10年に宝塚線と箕面線の電車営業を開始した。沿線の住宅開発にも着手した一三は、当時は片田舎だった宝塚や箕面方面に大都市・大阪から人々を呼び込もうと経営の才能を発揮した。宝塚に新しく温泉を開業。そこに娯楽施設「パラダイス」を開設し、14年4月から温…

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