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再犯防止条例を来年度にも 就労や福祉支援

 元受刑者らの社会復帰を支援し、再犯防止につなげようと、兵庫県明石市は全国初の「再犯防止条例」を制定する方針を固めた。認知症の高齢者や知的障害者らが福祉の支援を受けないまま、万引きなどを繰り返すケースが社会問題となっており、市が就労や福祉手続きを支援することで孤立を防ぐ狙い。2018年度中の制定に向け、検討会議を発足させる。

 昨年施行の「再犯防止推進法」は、元受刑者らの社会復帰を支援する施策を国や自治体に求めているが、法務省は「自治体が条例を作る動きは聞いたことがない」としている。

 明石市は16年度から、刑事事件を起こした認知症の疑いのある高齢者や知的障害者への支援を始めた。刑務所を出所した人だけでなく、逮捕後に不起訴や執行猶予となった人も対象にした先進的な取り組み。市が職員として採用した弁護士や法務省の出向職員ら7人が窓口となり、検察や刑務所、社会福祉協議会などと連携し、今年8月までに32人を担当した。窃盗で服役した認知症高齢者の介護保険の申請や、出所した高齢者の福祉施設入所などを支援した。

 条例では、こうした取り組みを強化し、市民に施策への理解を求めることも検討する。歳森薫夫(としもり・しげお)・市更生支援担当課長は「支援を継続的に行い、犯罪の少ない町づくりにつなげたい」と話す。

 16年版の「犯罪白書」によると、検挙者に占める再犯者の割合(再犯者率)は15年は48%で、20年前の1.7倍に増加。刑務所を出所した人の39%が5年以内に再入所していた。再犯までの期間は高齢になるほど短く、仕事や身寄りがないことが社会復帰を妨げていると指摘されている。

 国は09年以降、「地域生活定着支援センター」を全国に設置し、元受刑者の更生支援を進めているが、不起訴や執行猶予のケースは原則、対象外だった。

 他の自治体でも支援の動きがある。滋賀県は12年度から、不起訴になった高齢者らの支援を定着支援センターに委託。兵庫県は15年度から、執行猶予や仮釈放で保護観察中の人を雇用した企業に補助金を支給している。【原田啓之】

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