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カネミ油症 被害半世紀14日集会 「2世」救済拡大求め

 カネミ倉庫(北九州市)の米ぬか油が引き起こした国内最大の食品公害・カネミ油症の被害者らが14日、油に混入した原因物質PCB(ポリ塩化ビフェニール)を製造した鐘淵化学工業(現カネカ)の工業所がある兵庫県高砂市で集会を開く。被害発生が発覚して来年10月で50年。事件が風化する一方で被害者の母親から生まれた「2世」の救済拡大を求める声は今も強い。集会は社会の関心を改めて喚起するのが目的。

     集会は支援者らでつくる実行委が主催し、被害が集中した福岡、長崎、広島などの被害者ら数十人が参加。工業所を外から視察するほか、PCBで汚染された泥をアスファルトなどで封じ込めた港の一角も見学する。被害者の現状報告もある。

     参加者の一人、認定患者の森田安子さん(63)=福岡県大牟田市=は長崎県五島市出身で中学生時代に米ぬか油を食べて3カ月間ほぼ寝たきりになった。3人の子供は母胎からダイオキシン類を摂取したとみられ、皮膚疾患や倦怠(けんたい)感に今も悩まされている。

     認定されれば医療費が無料になるなどの救済措置を受けられるが、約1万4000人が被害を訴えたのに対して、認定患者は3月末現在で2307人。中でも2世は認定状況が厳しい。2世の総数を国は「把握していない」とするが、これまでに検診を受けた患者の年齢から判断すると、福岡、長崎両県でも計75人程度にとどまる。福岡では昨年度、2世とみられる13人が検診を受けたが、一人も認められなかった。

     森田さんの長女(38)は今年3月に3度目の検診で認定されたが、長男(36)と次女(32)は未認定。森田さんは「同じ子供なのに判断が分かれるのは理不尽」と語る。

     事件を巡って被害者らはカネミと旧鐘淵化学工業、国を相手に損害賠償を求めて提訴。1986年に福岡高裁で責任を否定された旧鐘淵とは和解し、被害者側はその後、高裁で勝訴していた国に対する訴えも取り下げた。

     しかし被害者の窮状ぶりから公的救済を求める声が高まり、2012年に被害者救済法が施行。被害発生時に認定患者と同居していた家族は症状を訴えれば認定されるようになったが、被害者側は発生後に生まれた子供も対象とするように要望。同法に基づく被害者・カネミ・国の3者協議で、被害者側は救済拡大に向けてカネカの協議参加も求めている。集会について支援センターの伊勢一郎事務局長は「被害者支援への理解を広げたい」と語る。【川上珠実】

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